フッ化ポリイミド、レジスト,フッ化水素?輸出規制緩和国除外韓国政府はなぜ騒ぐ?

経済産業省は韓国向けの輸出管理を強化するとし、「フッ化ポリイミド」「レジスト」「フッ化水素」の3品を対象として4日から厳格な輸出手続きを行うことを発表しました。

韓国政府はこの決定に対しWTOへの提訴などを表明し、冷え切っている日韓関係に拍車がかかるものと思われます。

規制が入った、「フッ化ポリイミド」「レジスト」「フッ化水素」とはどのような物体なのでしょうか。

また、今回の輸出規制緩和国から除外されたことに、何故韓国政府は騒いでいるのでしょうか。

今回は、経済産業省が韓国に対し「フッ化ポリイミド」「レジスト」「フッ化水素」の輸出に関して規制を行ったニュースやそれら3品はどのようなものなのか、また韓国政府が騒いでいる理由についてまとめてみました。

フッ化ポリイミド・レジスト・フッ化水素とは

まず、今回の経済産業省が発表したことで有名となった物体である、3品について紹介します。

フッ化ポリイミドとは

フッ化ポリイミドは、スマホなどの基盤の材料として使用されています。

フィルム状の状態で使用されており、耐熱性・絶縁性・強度に関し高い水準を保ち、エレクトロニクスを始めとして様々な分野への応用が可能となっています。

現在のところ、フッ化ポリイミドは世界の全生産量のおおよそ9割を日本が占めています。

そして、世界の半導体企業はほとんど日本からの輸入しており、そして急に代替先を見つけるのは難しいとされています。

レジストとは

レジストは基盤の表面を覆うことで絶縁膜を作る保護剤です。

基盤に緑色の線が縦横に複雑に走っていますが、その緑色の線がレジストに当たります。

主に、エッチング液・めっき液・はんだ付けなどに対して、特定の領域を保護するために使用されます。

また、湿気や空気中のゴミが接触しないという目的もあります。

こちらもフッ化ポリイミドと同様、世界の全生産量のおおよそ9割を日本が占めているものです。

世界の半導体企業はほとんど日本からの輸入しており、そして急に代替先を見つけるのは同じく難しいとされています。

フッ化水素とは

フッ化水素とは、別名「エッチングガス」とも呼ばれており、半導体のシリコン基板の洗浄に使われる物体です。

近年ますます精密化が進む産業分野において、質のいいフッ化水素が求められており、日本はその最大手の生産国で、世界生産量の約7割を占めています。

フッ化ポリイミド・レジスト・フッ化水素などの輸出の法律

上記3品は半導体製造に欠かすことができない物質ではあります。

それと同時に軍事転用することも可能な取り扱いの難しい物質でもあり、輸出には注意を払う必要があります。

日本の企業が海外へ商品を輸出する時、軍事転用の恐れがある物質を規制する法律が「外国為替及び外国貿易法(外為法)」の「輸出貿易管理令」です。

この法律によって、軍事転用の恐れがあると目される商品の輸出は、国の許可と必要な手順を踏まえた上でなければならないとなっています。

輸出貿易管理令では、「どの国」へ「どのような商品」を輸出するのかということに焦点が集まります。

そして、輸出する商品と輸出先に合わせた必要な手順を踏むことで輸出が可能になります。

フッ化ポリイミド・レジスト・フッ化水素の輸入規制緩和

輸出貿易管理令が要求する輸出の手順は、かなり煩雑であり許可が下りるまでには90日間もの時間が掛かるとされています。

ところが、ある一定の安全保障などを満たしている国に関してはその規制が緩やかに行われています。

それらの輸出規制緩和国は「ホワイト国」と呼称され、韓国を含めれば現在はヨーロッパを中心に27か国あります。

韓国はこの制度を利用することによって、日本から半導体、ひいてはスマホ製造に必要な部品を日本の企業から手早く輸入しているのです。

フッ化ポリイミド・レジスト・フッ化水素を韓国に対し輸入規制

6月30日に日本政府から「韓国をホワイト国から除外する予定」であると発表されています。

そしてそれに続いて経済産業省から発表があり、4日から上記3品について規制が始められるとしています。

「輸出管理制度は、国際的な信頼関係を土台として構築されていますが、関係省庁で検討を行った結果、日韓間の信頼関係が著しく損なわれたと言わざるを得ない状況です。

こうした中で、大韓民国との信頼関係の下に輸出管理に取り組むことが困難になっていることに加え、大韓民国に関連する輸出管理をめぐり不適切な事案が発生したこともあり、輸出管理を適切に実施する観点から、下記のとおり、厳格な制度の運用を行うこととします。」

(経済産業省より引用:https://www.meti.go.jp/press/2019/07/20190701006/20190701006.html)

フッ化ポリイミド・レジスト・フッ化水素輸入規制に対する韓国の反発

これに対し、韓国国内では猛反発が起きていています。

サムソンに代表されるように、韓国では半導体を取り扱ったメーカーが多数存在しており、日本が半導体部品を供給しなければ半導体製造がマヒするという事態に直面することになるからです。

韓国の経済そのものが崩壊、という未来も具体性を帯びている状況なのです。

日本政府の決定に対し、韓国では1日に経済懸念会議が開かれたり、WTO(世界貿易機関)への提訴も視野に入れるなど今後も激しく反発する見込みとなっています。

フッ化ポリイミド・レジスト・フッ化水素を輸入規制した理由その1

この日本政府の決定は、韓国の最高裁が日本の企業に賠償を命じた強制徴用訴訟問題に対する韓国への事実上の対抗措置である、と言われています。

日本側の問題の進展に対する要望に、韓国側は具体的な対応をしておらず、現状では第三者委員会の設立も拒否している韓国に対し、対応を促す為に行ったのでは、とされています。

フッ化ポリイミド・レジスト・フッ化水素を輸入規制した理由その2

大半の報道では韓国に対する報復措置からくるものである、と説明されていますが、ネットのニュースサイトなどではもう一つの説が唱えられています。

それは、経済産業省が韓国をホワイト国から除外した理由「大韓民国に関連する輸出管理をめぐり不適切な事案が発生」からくるものであり、つまり韓国は上記の輸入した3品の取り扱いに対し、信頼を著しく損ねるような行為をしたのではとされています。

半導体という部分に目がいきがちですが、外為法の大目的の一つに軍事転用を未然に防ぐというものがあります。

そしてフッ化水素は半導体での使用のみならず、ウラン濃縮などでも使われる可能性のある物質なのです。

その扱いに対し、日本政府が認める訳にはいかない行為が「本当に」あったのでは、とも唱えられています。

フッ化ポリイミド・レジスト・フッ化水素輸入規制の今後に注目

今回の日本政府の決定は、韓国に対し大打撃を与えるものに間違いありません。

しかしながら日本としても輸出先が一つ潰れたとも言えることであり、少なからぬダメージを予測している人もいます。

今回は、経済産業省が韓国に対し「フッ化ポリイミド」「レジスト」「フッ化水素」の輸出に関して規制を行ったニュースやそれら3品はどのようなものなのか、また韓国政府が騒然としている理由についてまとめました。

最新情報をチェックしよう!