フッ化水素フッ化ポリイミドレジスト規制後の輸出量は?韓国の管理に改善はあった?

7月4日にフッ化水素・フッ化ポリイミド・レジストの3種に関して韓国への輸出が規制されることになってから間もなく2か月を迎えようとしています。

この規制によって、韓国に対するこの3種の輸出量はどのように変化したのでしょうか。

また、現在では韓国の管理に改善などの変化はあったのでしょうか。

今回は、フッ化水素・フッ化ポリイミド・レジストの輸出規制後の輸出量の変化や、現在の韓国での管理体制の変化など改善はあったのかについてまとめました。

フッ化水素・フッ化ポリイミド・レジストの規制

日本政府は7月4日に、韓国へフッ化水素・フッ化ポリイミド・レジストの3種の輸出に対して見直しを行い、それ以降の輸出は個別の許可が必要とする仕組みに変えています。

7月4日より、フッ化ポリイミド、レジスト、フッ化水素の大韓民国向け輸出及びこれらに関連する製造技術の移転(製造設備の輸出に伴うものも含む)について、包括輸出許可制度の対象から外し、個別に輸出許可申請を求め、輸出審査を行うこととします。

引用元:METI/経済産業省(https://www.meti.go.jp/press/2019/07/20190701006/20190701006.html)

 

輸出を規制する3品目は、いずれも軍事転用が容易だが、これまで韓国には手続きの簡略化など優遇措置を取っていた。日本政府はこれを7月4日から契約ごとに輸出許可に切り替える。許可の申請や審査には90日間程度を要することになるという。

引用元:産経ニュース(https://www.sankei.com/world/news/190630/wor1906300013-n1.html)

日本製のフッ化水素・フッ化ポリイミド・レジストの質

日本が輸出しているフッ化水素・フッ化ポリイミド・レジストの質は世界でも類を見ないほど高く、全世界の生産量の中で高い割合を示しています。

全世界の半導体メーカーは日本のその3種に対して大きく依存しており、韓国企業はサムソンを始め、大きく打撃を受けるものと予想されています。

フッ化ポリイミドとレジストは世界の全生産量の約9割、エッチングガスは約7割を日本が占める。世界の半導体企業は日本からの輸入が多く、急に代替先を確保するのは困難とされる。規制が厳しくなれば、半導体大手のサムスン電子や薄型で高精細なテレビで先行するLGエレクトロニクスなど韓国を代表する企業にも波及するとみられる。

引用元:産経ニュース(https://www.sankei.com/world/news/190630/wor1906300013-n1.html)

フッ化水素・フッ化ポリイミド・レジストは軍事物質

時期的に考えて、徴用工問題の韓国政府の姿勢に対する対抗措置である、と当初は思われていました。

しかしこの規制3種は、実は軍事転用することができる危険な物質です。

信頼できない国に対して緩い規制で行うことは許されないものであり、その認識の中で行われたとの説が現在では浮上してきています。

フッ化水素・フッ化ポリイミド・レジストの輸出量

28日に財務省によりフッ化水素に関して輸出量と輸出額が発表されていますが、その中でフッ化水素の輸出量が6月に比べて83.7%減少したことが判明しています。

「財務省が29日に発表した7月の品目別の貿易統計によると、半導体の洗浄に使う「フッ化水素」の韓国向け輸出量は479トンで前月比83.7%減少した。輸出額は32.6%減の4億円だった。日本政府が7月4日からフッ化水素を含む3品目の韓国向けの輸出管理で規制を強化したことが響いたとみられる。韓国企業への影響が鮮明化すれば、韓国が反発を強めるのは必至。日韓関係が一段と悪化する可能性がある」

引用元:ヤフーニュース(https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20190829-00000041-kyodonews-bus_all)

またフッ化ポリイミドやレジストに関しては、他の品目と同時に扱われていることから具体的な減少の数字は算出されていない模様です。

フッ化水素の6月と7月の輸出量

この数字を整理しますと、

◯6月のフッ化水素の輸出量は約2938トンだが、7月は83.7%減の479トン

となり、輸出量に関して大幅な減少が確認できます。

この数字は規制が始まる4日以前に申請した分であるとみられています。

レジストやフッ化ポリイミドに関しては具体的な数字はありませんが、こちらも大幅な減少があったことはまず間違いない、と言えます。

フッ化水素輸出許可のニュース

日本政府は韓国への輸出に関して厳しく取り扱っていますが、29日に「フッ化水素」の輸出が許可されたことが判明しています。

「日本政府が先月、韓国への輸出管理を厳しくした半導体などの原材料3品目のうち、半導体の基盤の洗浄に使う高純度のフッ化水素について、輸出管理の強化後はじめて韓国への輸出が29日許可されたということです。

そのうえで、この高純度のフッ化水素は、世界の半導体市場で大きなシェアを占める「サムスン電子」が輸入すると伝えています。」

引用元:NHKニュース(https://www3.nhk.or.jp/news/html/20190830/k10012056161000.html)

規制開始から、57日目にしてようやく1件目が許可されたと言えます。

フッ化水素などの管理の改善の有無

ただ、この件をもって韓国の管理体制全体に改善があった、との判断はまだ難しいと言えます。

57日目にして1件輸出の許可が下りた、と解釈することもできる訳であり、むしろ「ようやく許可が下りた」とも言えます。

ただ今回、フッ化水素の輸出が許可されたといって、日本が輸出規制の姿勢を翻したわけではないというのが大方の見方だ。

韓国政府の当局者は「1件許可したからと、一喜一憂することではない。韓国政府の立場は、輸出規制を無条件に撤回せよということ」と冷静に語った。

引用元:ヤフーニュース(https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20190830-00000010-yonh-kr)

韓国政府の当局者の発言は、日本のみならず韓国側も従来の姿勢を継続する意志が見られるものであり、韓国側で日本の要求に合わせた改善が積極的に行われているとの解釈は難しいと言えます。

フッ化水素・フッ化ポリイミド・レジストを巡る日韓両国との動向に注目

現在のところでは、多少の足踏み状態はあるものの、規制3種の物質の韓国への輸出はますます行われなくなるものと予想されています。

今後の日韓両国の政府のみならず、サムソンなどの半導体メーカーの動向にも注目が集まります。

今回は、「フッ化水素」「フッ化ポリイミド」「レジスト」の輸出規制による輸出量の変化や、現在の韓国での管理体制の変化などについてまとめました。

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