2019年4月21日(日)に、任天堂の懐かしいゲーム機である「ゲームボーイ」が、発売から30周年を迎えました。
発売したばかりのころは、人気がありすぎて本体が品薄となっていました。
そのため、人気ゲームソフトだった「スーパーマリオランド」、「テトリス」などと、あまり人気のでていなかったソフトを同時購入しないと本体を販売しないという、「抱き合わせ商法」が問題となることがありました。
問題にはなりましたが、この後も様々な商品で使われる商法となっています。
30周年という節目に、ゲームプログラマーのChris Maltby氏が、「GB Studio」のソースコードを公開しました。

これは、ゲームボーイ向けのソフトウェア開発ツールです。
GB Studioは、多数の言語を使用しクロスプラットフォームなアプリ開発環境が行える、「Electron」を使ってソフト作成をします。
重要なのはプログラムコードを書かずに、2Dのミニゲームを作成することができることです。
そこで、今回はGB Studioでゲームボーイソフト作成を簡単にしてくれることや、エミュレーターにはならないのか調べてみました。
GB Studioで何ができる?
ゲームをしたことがある人なら、一度は「いつか自分の手でゲームを作ってみたい!」と、考えたことがあることでしょう。
その考えていた「作ってみたい!」を叶えることができるようになりました。
特別なプログラミングや、高い授業料を払わずとも作成することができます。
GB Studioでウェブアプリが作成できる

ゲーム作成時は、「Electron」のEditorを使用することで、様々なことができます。
・PNG形式の画像を使用することができる
・使用するキャラの動きを設定できる
・ゲーム内のシーン切り替えなどを直感的に作成することができる
・キャラを操作した際に、条件によって表示するテキストを作成することができる
・ゲームフィールド作成やスプライト編集ができる
・背景編集、スクリプト、ビルド&ランが選択できる
現在もゲームを作るには高度な技術が必要なプログラミングを使用します。
しかし、GB Studioはゲーム感覚で、誰でも簡単にゲームを作成することが可能になります。
ゲーム中の動作や演出などはコマンドを選択するだけで作成ができます。
完成したゲームはHTML5製のウェブアプリとしてビルドすることができます。
自分で作ったゲームをPCのウェブからプレイすることもできます。
また、ウェプアプリとしてリリースすれば、OSを気にせずプレイすることができます。
スマホやiPhoneのウェブ上でもプレイすることができます。
GB Studioで本格RPGは作成できない
このGB Studioでは戦闘シーンの多いようなゲームを作りこんでいくことはできません。

ソースコードを公開したChris Maltby氏は、「このソースコードのVer.は戦闘を行わない単純なRPGを作るためのものである。キャラ同士の会話に応じた選択肢を用意することで、冒険をつくることができます。
まずこのVer.の公開は、将来のVer.アップ・アップデートに向けて前向きな方法だと考えています」と伝えています。
Maltby氏の発言より、戦闘を行うようなゲームは作れないとのことです。
今後のバージョンアップ・機能拡張に期待できます。
しかし、選択肢を用意したゲームを作成することはできます。
例えば、「風来のシレン」の戦闘がないようなものも作れると言えます。
背景はダンジョン風にし、キャラを移動させたり、他NPCキャラと会話をして分かるようになる分岐路を作ったりして、お宝を手に入れるようなゲームも作れます。
戦闘が無いため、味気ない。
そう思う方も多いかと思いますが、選択肢だけでもかなりのことができます。
また、ウェブ上で動かすことができるため、自分のホームページ上で動く、サイト案内アプリみたいなものを作っても面白いかもしれません。
GB Studioでどうやってアプリを作成・動作させられるのか?
GB Studioを知ったとして、プログラミングの知識が全くない方は、「ゲームを作れるのはわかったけど、まずなにをすればいいの?」と、なるかもしれません。
プログラミング言語を使用しないGB Studioですが、色々な準備をすることは必要です。
始めるための準備を紹介します。
GB Studioをダウンロードする
まずはGB Studioをダウンロードしましょう。
ダウンロードは下記URLより行えます。
https://www.gbstudio.dev/
ダウンロード後は、圧縮ファイルを好きなところで解凍しましょう。
こだわりがなければ、C:ドライブにて行いましょう。
解凍後、フォルダ内に、「gb-studio.exe」を見つけてください。
ダブルクリックでアプリケーションが開きます。
初めて開く際に、どんな名前のプロジェクトを作るか?というポップアップが出ますが、こだわりがなければ、そのままの状態でCreateボタンを押してください。
そうすると、サンプルで作成されているプロジェクトが開きます。
この段階で既に動かすことができます。
GB Studioの上にある「Game」タブの「Run」をクリックしてください。
ちょっと待つと、ゲーム画面が起動します。
とりあえず起動することができるものがあるのはうれしいです。
あとは、自分好みに編集するもよし、一から作ってみるもよしです。
GB Studioはエミュレータにはならない
実際に動かしてみたところ、作成したものを動かすことはできますが、エミュレータとして、他のアプリを動かす等のことはできませんでした。
エミュレータにまでなるととても万能でよかったのですが残念です。
しかし、エミュレータがないとしても他機能は十分あります。
実際に色々作って動かして楽しんでみましょう。
GB Studioでゲーム開発が誰でも出来る
今回ソースコードの公開がされたGB Studioを使用すれば、ゲームボーイのようなソフト作成を誰でも簡単にすることができます。
ゲームをしたことのある誰もが願っていた、自分でもゲームを作ってみたいという思いを叶えることができます。
GB Studioを使用するにはPCが必要ですが、実装するための敷居自体は低いため、是非皆さんゲーム開発者になってみて下さい。
以上、GB Studioでゲームボーイソフト作成を簡単になることや、エミュレーターにはならないのかについてまとめみてみました。
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