ルビコン川?韓国GSOMIA離脱時発した謎の川招待に今後の両国の交渉カードは?

韓国政府による「日本とのGSOMIAの破棄」の発表に対して、「韓国はルビコン川を渡った」という表現が使われ始めています。

このルビコン川というのは、一体なんのことなのでしょうか。

また今後の日本と韓国の交渉カードはどのようなものなのでしょうか。

今回は、韓国に対して使われている「ルビコン川」という単語の意味や現状での使用内容、また日本と韓国両国の交渉カードなどについてまとめました。

「ルビコン川を渡る」とは

「ルビコン川を渡る」というのは、成語やことわざの一つであり、「もう後戻りできない、重大な決断を下す」という意味となります。

そこからさらに「ルビコン川」という言葉が、「後戻りできない重大な内容」を指すことにも繋がっています。

「ルビコン川を渡る」はカエサルの行動が語源

ルビコン川とは、紀元前509年から紀元前27年までの共和制ローマの期間に存在した川であり、現在ではルビコーネ川と名前が変化しています。

その時代のローマ(イタリア)と属州ガリア・キサルピナの境界線であり、ローマの軍隊がその川を渡ってローマに戻るときには武装解除が義務付けられています。

当時将軍であったカエサルもまたルビコン川を前にして武装解除を行おうとしました。

しかし、本国ローマの元老院の間に不和が生じていることを理解しているカエサルは、武装解除をすることなく、ルビコン川を渡ります。

カエサルはローマの元老院や閥族派こそが自分の敵と捉え、「賽は投げられた」と叫びそのまま内戦へと突入、約2年戦いの後にカエサルはローマの実質的な支配者として君臨することになりました。

この「賽は投げられた」の賽とはサイコロを意味しており、こちらも「もはや後戻りはできない」という意味で幅広く使われています。

韓国政府はルビコン川を渡った

今回の韓国政府による日本とのGSOMIAの破棄の破棄に対し、様々な所で「ルビコン川」の言葉を見ることが出来ます。

いずれの文脈も、日米韓の枠組みから離れつつある韓国の状況を指しており、明確な孤立を表現しています。

「今回のGSOMIA破棄は韓国が“ルビコン川”を渡り、中国陣営に加わる方向に一歩近づいたという感じだろう。
すなわち、日米同盟という視点から見れば、韓国は安全保障面においても自ら「ホワイト国」であることを辞退・拒否したわけだ。」

引用元:BOGOS(https://blogos.com/article/399706/)

「韓国の文在寅(ムンジェイン)大統領はカエサルにでもなったつもりだろうか。

アメリカという“元老院”の命に背いて、ルビコン川を渡ってしまった——。」

引用元:論座(https://webronza.asahi.com/politics/articles/2019082300007.html)

「金聖翰(キム・ソンハン)元外交部次官は「韓米日安保協力の終了に向けた序幕へ、我々は自ら戻ることのできないルビコン川を渡ったものだ」と述べた。」

引用元:朝鮮日報(http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2019/08/23/2019082380029.html)

韓国はルビコン川を渡った、の意味

日本と韓国の間に結ばれていたGSOMIAは、軍事同盟を結んでいない日本と韓国との間で情報を均一にすることで、日米韓の枠組みの中でアメリカが軍事作戦を有利に展開できるという側面があります。

これを熟知している日米は、たびたび韓国に対してGSOMIAの破棄を交渉カードとして使おうとすることに対して注意しています。

それにもかかわらず韓国はGSOMIAの破棄を行ったことを、カエサルがルビコン川を渡ったことになぞらえている、という内容になります。

今回の件で韓国は日本とアメリカに対し、少なくともある一定の距離を置いたことは間違いないでしょう。

まさに「ルビコン川を渡った」と言えます。

韓国と日本の交渉カード

しかし、問題なのはルビコン川を渡ったことが今後の展開にとって有利なものになる、とは誰も言っていないことです。

上記の記事の文脈を見る限り、「英断」として使われているとは言い難い内容であり、やはり「後先を考えていない行為」という意味合いの方が強いと言えます。

実際のところ、韓国並びに日本は今後どのような交渉カードを使用するのでしょうか。

韓国の交渉カード

韓国の交渉カードは次のようなものが考えられます。

◯WTOへの提訴

◯関税の引き上げや書類審査の厳守化

などです。

ただ、これらは日本へ大打撃を与えるものとは言いづらいものばかりです。

輸出の優遇措置の解除の解除に対して、日本は「安全保障」を理由としており、WTOで扱うことのできない内容です。

また逆に韓国が日本に対する輸出入に対して何らかの制限を設けることは、逆にそれこそWTO案件に該当する話であり、逆に訴えられる可能性があります。

また韓国から輸入している物品は他国との貿易によって入手が可能であり、日本としては取引先を変えるだけの話になるからです。

韓国に対する日本の交渉カード

逆に日本はかなりの交渉カードがあります。

「通商専門家は予想可能なカードとして▼農・水産物の輸入制限(農林水産省)▼戦略物資の輸出制限(防衛省)▼短期就職ビザの制限(法務省)▼送金制限(財務省)−−などを挙げている。
韓国政府の対応によっては、さらに強力な経済報復に出ることが可能だという意味だ。 」

引用元:中央日報(https://japanese.joins.com/article/101/255101.html?sectcode=&servcode=)

またこれ以外にも金融に関してカードがあるとされています。

「経済評論家の渡邉哲也氏は「韓国の通貨ウォンは国際通貨ではない。韓国の政府系銀行は財務状況も健全ではなく、信用度は低いとされる。そこで、韓国の銀行が発行する『信用状』(=貿易用の小切手)を日本の銀行が保証する枠を与え、間接的に支援している。そうした支援を打ち切ることも考えられる」と語る。」

引用元:zakzak(https://www.zakzak.co.jp/soc/news/190708/pol1907080002-n3.html)

こうしたカードは徐々に使われるのでは、とされており、今後の日本と韓国の動向に注目が集まります。

ルビコン川を渡った韓国と東アジアの動向に注目

ルビコン川を渡った、と評されるほどの重大な事案である「韓国によるGSOMIAの破棄」ですが、それはカエサルのような栄光を韓国にもたらすとはやはり考えにくい話です。

日韓そしてアメリカのみならず、北朝鮮や中国・ロシアなどの東アジアの動向にこれからも注視していく必要があります。

今回は、韓国に対して使われている「ルビコン川」という単語の意味や今回での使用内容、また日本と韓国両国の交渉カードなどについてまとめました。

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