現在発生している台風15号は、その勢いを保持しながら徐々に日本に接近、8日の深夜に南関東に上陸するものとされています。
台風の規模は観測史上最強クラスとの声もあり、極めて危険な状態になるとみられています。
この台風の対策として、東海道新幹線は8日夜に計画運休を行い、事故に備える模様です。
台風によって新幹線が止まる基準はあるのでしょうか。
それ以外にも強い雨や風などで止まることはあるのでしょうか。
新幹線の安全性や過去の事故の事例はどのようなものなのでしょうか。
今回は、台風15号が関東に接近しているニュースや新幹線の運休のニュース、台風や雨量・風速で新幹線が止まる基準や、過去の事故の事例についてまとめました。
台風15号の関東上陸のニュース
5日の15時に太平洋沖で発生した台風15号(正式名称:ファクサイ)は、8日夜から9日の間にかけて関東地方に上陸するものと予想されています。
8日午前10時に観測されたところによると、
◯1時間当たりおよそ30キロの速度で北西に進行中
◯中心の気圧は960hPa
◯最大瞬間風速は60メートル
とされており、猛烈な風雨が予想されています。
参考:ヤフーニュース(https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20190908-00010001-wmap-soci)
また、970hPa未満の極めて中心気圧の低い台風は観測史上でも4例しかなく、最強クラスの台風であると識者は語っています。
「もし予想通りの勢力で、関東の南岸に上陸した場合は、統計史上最強クラスでの直撃となるおそれがあり、大雨や高波はもちろん、記録的な暴風(猛烈な風)が吹くおそれもあり、関東襲来の台風としては極めて危険な台風となるかもしれません。」
引用元:ヤフーニュース(https://news.yahoo.co.jp/byline/sugieyuji/20190907-00141610/)
台風15号による新幹線を含めた鉄道各線の運休
台風15号によって、関東を中心に鉄道の運行に影響が出てくると予測されています。
現在のところでは、
◯外房線・青梅線・伊東線などで8日夜から運休決定
などが発表されており、今回の台風に備える模様です。
台風などによって新幹線が止まる基準
台風によって関東の鉄道が運休するなどの影響を見せていますが、台風に限らずある一定の条件の下では鉄道は運休や徐行運転への移行などを行います。
それには基準があり、「雨量」と「風速」がその条件となります。
台風などによって新幹線が止まる基準:雨量
一般的に新幹線は「1時間に100mm以上の雨量」が確認された時には、ほぼ全て運休となります。
この量はかなり多いものであり、土砂崩れなどの災害が予想される雨量です。
気象庁では「雨の強さと降り方」という表で、1時間当たりの雨量が80mm以上の状態を以下のように表現しています。
◯猛烈な雨
◯息苦しくなるような圧迫感がある。恐怖を感じる。
◯傘は全く役に立たなくなる
◯水しぶきであたり一面が白っぽくなり、視界が悪くなる
◯車の運転は危険
参考:気象庁(https://www.jma.go.jp/jma/kishou/know/yougo_hp/amehyo.html)
また新幹線各線によっても少しずつ違いがあり、
東海道新幹線は
◯60mmで運転見合わせ
の対策を取っています。
台風などによって新幹線が止まる基準:風速
新幹線が運休や徐行を行う風速は全国の新幹線で統一されており、
◯風速30m以上で運休
とされています。
風速に関しても気象庁で説明されており、30mmの風速に関しては
◯屋外での行動は極めて危険
◯細い木の幹が折れたり、根の張っていない木が倒れ始める。看板が落下・飛散する。道路標識が傾く
◯走行中のトラックが横転する
◯固定の不十分な金属屋根の葺材がめくれる。養生の不十分な仮設足場が崩落する
参考:気象庁(https://www.jma.go.jp/jma/kishou/know/yougo_hp/kazehyo.html)
と表現されており、非常に危険な風であることが判ります。
台風に対する新幹線の安全性
こうして各鉄道が、台風による新幹線の安全の為の対策を行っています。
そしてその安全性はどのようなものなのでしょうか。
台風に対する新幹線の安全性は高い
2004年以降で、台風が原因とみられる鉄道事故は
◯2004年:飯田線列車脱線転覆事故
◯2006年:日豊本線脱線転覆事故
◯2013年:加古川線逸走トラブル
◯2016年:西武多摩湖線脱線事故
参考:wikipedia(https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%97%A5%E6%9C%AC%E3%81%AE%E9%89%84%E9%81%93%E4%BA%8B%E6%95%85_(2000%E5%B9%B4%E4%BB%A5%E9%99%8D))
であり、いずれも新幹線ではありません。
その反対に新幹線が原因の一端を担っていると思われる事故は10件ありますが、そのいずれも台風によるものではありません。
こうしてみると、新幹線は台風という危険に対して十分なマージンを保持している、という結論が浮かび上がってきます。
現状では、適正な安全審査の元に運行している、という結論で間違いないと言えます。
台風15号や新幹線など鉄道各線の状況に注目
現在のところでは、8日の深夜から朝方にかけて台風は関東に上陸中の見込みであり、それ以降は徐々に弱まっていくとされています。
それによって少しずつ東海道新幹線を含めた鉄道の規制は弱まっていくと見なされていますが、今回の台風は超巨大であり、その行方や結果が予想できない部分もあります。
移動に鉄道を使う時には、ネットなどで運行や安全を確認した上で利用することを心掛けた方がいいでしょう。
今回は、台風15号が関東に接近しているニュースや新幹線の運休のニュース、台風や雨量・風速で新幹線が止まる基準や、過去の事故の事例についてまとめました。
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