韓国のLCCであるイースター航空で、客室乗務員を対象に無給による休暇の申請の受付が始められたことが話題となっています。
韓国国内の反日意識が高まりを見せるとともに起きた日本製品ボイコットの運動の影響が、形として現れたのではとも言われており、今後も人員整理などのリストラが行われるのではとされています。
また韓国の大手航空会社であるアシアナ航空は売却が発表されていましたが、現状では中々買い手がつかないなど韓国の航空業界の現状はかなり見通しの悪いことが伝えられています。
韓国の航空業界の行方はどのようなものなのでしょうか。
今回は、イースター航空が従業員に対し無給休暇の受付を実施したニュースや、アシアナ航空の売却予定など韓国の航空業界の行方についてまとめました。
イースター航空とは
イースター航空とは、韓国の格安航空会社(LCC)です。
仁川国際空港と金浦国際空港を中心として、
◯中国
◯日本
◯台湾
◯香港
◯東南アジア各国
など、アジアを中心に35都市を就航地として航空しています。
イースター航空など韓国の航空会社一覧
現在、韓国で運航している航空会社は以下の通りです。
◯ジンエアー
◯アシアナ航空
◯エアプサン
◯チェジュ航空
◯イースター航空
◯ティーウェイ航空
◯コリアエクスプレスエア
◯エア・インチョン
◯ユースカイ・エアエアソウル
◯エアポハンエア・フィリップ
◯エア・プリメーラハイ・エア
参考: FlyTeam(フライチーム)(https://flyteam.jp/area/asia/southkorea/airline)
イースター航空の無給休暇の受付開始のニュース
16日にイースター航空は経営の悪化により「非常経営体制」を発表しています。
そしてイースター航空は9月初頭から客室乗務員に対し、無給休暇申請の受付を開始していることが判明しています。
格安航空会社(LCC)のイースター航空が16日、非常経営体制を発表した。7月からの韓国の旅行客による日本旅行ボイコットの影響が産業界に表れ始めた格好だ。
イースター航空のチェ・ジョング代表理事は同日、社内掲示板に「最近の内外の航空市場環境悪化で危機に直面している。きょう付けで非常経営を宣言し、危機克服経営体制に転換する」との告知を掲載した。
LCC業界で公式に非常経営体制を宣言したのは同社が初めてだ。業界関係者は「業績悪化が長期化した場合、イースター航空が人員削減を含む徹底したリストラに突入する可能性もある」と語った。
イースター航空は2週間前から客室乗務員を対象に10-12月の無給休暇申請を受け付けている。
引用元:朝鮮日報(http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2019/09/18/2019091880005.html)
無給休暇を開始したイースター航空の業績
イースター航空は現在のところ大赤字の状態であり、今年の4-6月の第2四半期の状態で既に数百億ウォン(数十億円)の赤字を計上したとされています。

4月から6月の時でさえ徴用工問題による日韓の断絶は問題視されていましたが、断絶がより一層深刻となった日本政府による韓国のホワイト国除外が行われたのは7月の上旬です。
7月から9月の第3四半期も、大幅な赤字になることはまず間違いないと言えます。
無給休暇を行ったイースター航空の日本路線一部非運航
この状況を招いた一端に、韓国の反日行動である日本製品ボイコット運動があることと見られています。

日韓の衝突が激化することによって、日本旅行を行う韓国人の数は激減しており、日本政府観光局の調べでは7月の韓国人の来日数は前年より7.6%減が確認されています。
またイースター航空は日本旅行者の減少に伴い、
◯仁川-札幌
◯仁川-鹿児島
の路線を10月26日から3月28日まで非運航としています。
無給休暇を行ったイースター航空の今後
こうした状況をイースター航空の社長であるチェ社長は創業以来最大の危機として「非常経営体制」を発表し、経営の継続のために「避けられない苦痛」として従業員に対し積極的な参加を訴えています。
客室乗務員に対する無給休暇の申請の受付はその表れであり、今後は人員整理などのリストラが行われることも予想されます。
イースター航空など韓国の航空業界の現状
現在の韓国航空業界はかなり見通しが悪いとしか言えない状況です。
韓国航空で第2位の規模を誇る「アシアナ航空」が、今年4月に売却を予定し約6か月で売却を完了させる方針を発表し話題となりました。
しかし、現在のところでは期待されていた韓国財閥による買収は行われない雰囲気であり、今後も難航することが予想されています。
このように韓国航空業界の景気が悪い原因はどのようなものなのでしょうか。
イースター航空など韓国の航空業界の景気悪化の原因
韓国の航空業界がの景気が悪い理由としては、以下のような理由が挙げられます。
◯ウォン安
◯原油価格の高騰
◯韓国国民の反日意識の高まりによる日本旅行者の減少
世界的な経済の流れもさることながら、日本旅行者の減少はかなり深刻なダメージを与えています。
LCCは全体の営業利益の中で30%~60%も日本路線が占めていると言われており、致命的なダメージであることは間違いない状況です。
イースター航空など韓国の航空業界の今後
韓国の航空業界において、今後景気がよくなる材料は特に見当たりません。
韓国の識者によれば、競争の激化と多大な債務の軽減を目的とした再編が必要であるとしています。
恐らくはそうした流れに沿った行動が取られるのでは、と考えられます。
イースター航空など韓国の航空業界の今後の動向に注目
日韓の衝突は溝が深いものがあり、現状ではその改善の兆しはまるで見えない状況です。
その影響をもろに受けてしまったものの一つが韓国の航空業界であり、イースター航空の無給休暇の申請の受付はその始まりに過ぎないとして今後も激しい動きなどが予想されます。
今後のイースター航空並びに韓国の航空業界の動向に注目が集まります。
今回は、イースター航空が従業員に対し無給休暇の受付を開始したニュースや、韓国の航空業界の今後についてまとめました。
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