近年、ネット上では「サポート詐欺」と呼ばれる詐欺事件が多発しています。
その詐欺の手口は巧妙であり、出現してからかなり時間が経っていますが、現在でもその被害は後を絶ちません。
サポート詐欺とはどのような手口なのでしょうか。
また被害額や、被害に遭わないための対策はどのようなものなのでしょうか。
今回は、近年ネット上で横行している「サポート詐欺」の巧妙な手口や被害額、被害に遭わないための対策についてまとめました。
サポート詐欺とは
サポート詐欺とは、特定のサイトにアクセスしたユーザーの端末に偽のセキュリティ的な警告文を表示させ、そこから偽のサポートセンターへ連絡するように誘導させる手口です。
Web閲覧中に突如メッセージが出て
「【注意】ウィルスに感染しています」
「あなたの情報が漏れています」
「料金が発生しております。このままだと法的措置に…」
なんて詐欺が多発しております。メッセ―ジ欄にある”サポートセンター:xxx-xxxx-xxxx”
には絶対にかけないように。#サポート詐欺— パソコンスクールSmile (@pcsmile01) 2019年3月6日
そして、偽のサポートセンターではサポートするフリをして、
◯有償のサポート契約締結により金銭を引き出す
◯個人情報を引き出す
◯クレジットカードの番号を聞きだす
などを行い、金銭や情報をかすめ取るのです。
また電話連絡の指示のみならず、セキュリティソフトと称したクラッキング用のソフトをインストールするよう指示する場合もあります。
サポート詐欺の特徴
またこの詐欺によくある特徴として、
◯音声による警告の呼びかけ
◯「ビーッ」もしくは「ピーッ」というビープ音
◯ブラウザを終了できない
といったものがあます。
それらによって不安をより煽るように仕向けるという仕掛けもあります。
新しいネット詐欺であるサポート詐欺の普及
この詐欺は2012年頃に海外で発生し、日本では2015年辺りから出現し始めたとされています。
歴史は決して浅い訳ではありませんが、それでも不安にかられてつい電話をしてしまい、金銭や情報を抜かれてしまう例は今なお確認されています。
ネット利用者を不正サイトへ誘い込み、情報や金銭をだまし取るネット詐欺の中でも、“サポート詐欺”あるいは“テクサポ詐欺”と呼ばれる種類の詐欺があります。サポート詐欺は、出現から何年も経っているにもかかわらず、継続して確認されている代表的なネット詐欺の1つです。
引用元:INTERNET Watch
(https://internet.watch.impress.co.jp/docs/column/security_basic/1211766.html)
サポート詐欺に遭ったキンタロー。
著名人でこの詐欺被害に遭われた方もいます。
お笑いタレントのキンタロー。さんもこの詐欺に遭遇し、1万5千円の被害に遭ったと報告しています。
曲編してたら突然
インターネットでウイルスに感染した!とかあおられて
焦ってウイルスソフト買っちゃって、指定された電話番号かけたら、かなりのカタコト日本語外国人がでてきて
パソコンの遠隔操作を強く勧められて
流石に怪しい気がしてやめたんだけど
絶対詐欺なきがする😭!!— キンタロー。 (@Kintalo_) 2018年11月11日
カード情報入れちゃったし
1万5千円カードではらっちゃった。
その後旦那に報告したら
アホかと言われた。
何やらマックはウイルスに感染することはかなり少ないらしい。。😭😂😭😂どーしよー
誰か詳しい人いませんか?— キンタロー。 (@Kintalo_) 2018年11月11日
サポート詐欺に遭った尾木ママ
また「尾木ママ」の愛称で有名な尾木直樹さんも、サポート詐欺の被害者です。
尾木さんはサポート詐欺にあった時の状況や流れを自身のブログで綴っており、
「振り込め詐欺なんかに絶対ひっかからない自信あったのにーー」
引用元:「オギブロ」(https://ameblo.jp/oginaoki/entry-12391313075.html)
とその無念さを語っています。
尾木さんはクレジットカードの番号は教えなかったものの、アマゾンカードによる支払いを行い、2万8千円の被害を出してしまったとしています。
サポート詐欺の被害者数や被害総額
現在のところでは、日本でのサポート詐欺による被害額や被害人数などは明らかになっていません。
発生地と見られるアメリカでは詳しい分析が行われており、米司法省によって
◯被害者数…7500人以上
◯被害総額…5500万ドル(約59億円)
参考:Forbes JAPAN(https://forbesjapan.com/articles/detail/29801)
にものぼると発表されています。
サポート詐欺の対策
現代の日本人でネットを使用しない人というのは中高生や高齢者であってもほとんどおらず、誰もがこのサポート詐欺に遭遇する余地はあります。
では、このサポート詐欺の被害に遭わないためにはどのような対策が必要なのでしょうか。
サポート詐欺の対策:ブラウザを閉じる
サポート詐欺は、突然警告文が表示されることが特徴です。
いきなり警告文が現れてサポートセンターに電話するよう求められるケースはサポート詐欺である可能性が非常に高いと言えます。
まずは慌てずに気持ちを整え、速やかにブラウザを閉じましょう。
中にはブラウザを閉じることができないタイプもありますが、タスクマネージャーを使用して終了させる手もありますし、パソコンを再起動させるという最終手段もあります。
サポート詐欺の対策:連絡をしない
画面に書かれている電話番号に電話しないことも重要です。
相手とコンタクトを取らなければ関係が繋がりようがないからです。
またこうした電話番号は既にネットで報告されていることもありますので、改めてネットで電話番号を検索して内容を確かめるというのも、精神的な安定に繋がる方法です。
また指定するセキュリティソフトをインストールするよう画面に表示されることもありますが、それもまた行わないようにして下さい。
サポート詐欺の対策:相談する
また第3者の人に相談する、というのも非常に良い方法です。
パソコンに詳しい人ならば、置かれている状況に対して適切なアドバイスをしてくれるでしょう。
また、独立行政法人情報処理推進機構ではサポート詐欺についての相談窓口を設けてその被害防止に努めています。
電話連絡や向こうが指定したソフトをインストールしてしまった場合なども含めて、相談してみることもできますので、困った時には相談してみるのも大事な対処方法です。
サポート詐欺などの詐欺情報に注目
サポート詐欺は、仕組みそのものは実にシンプルであり、その内容を理解できれば遭遇しても引っかかる可能性はかなり小さくなります。
とは言え、知らない人が遭遇すると不安にかられてその術中に嵌まり込みかねないという、巧妙な手口の詐欺と言えます。
詐欺に対する対策は詐欺の内容を知ることであり、それに対するアンテナを常時張り巡らせておくようにすることが大事と言えるでしょう。
今回は、近年ネット上で横行している「サポート詐欺」の巧妙な手口や被害額、被害に遭わないための対策についてまとめました。
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