平成最後の3月が終ろうとしています。
新しい元号が何になるかは、発表までわかりませんが、その時は着々と近づいてきています。
発表まで全く謎な新元号ですが、秘密にされると何が正解か考えたくなりますよね。
ネット上では新元号が何になるか、予想ランキングが公開されています。
そこで、今回は新元号が予想ランク上位は使わない方針と発表されたので、決め方や決める人などルールはあるのか調べてみました。
新元号に民間の予想ランキング上位は使われない
新しい元号は何になるのか?と予想されているなか、政府は民間の元号予想ランキングで上位となっているものをなるべく避ける方針を示しました。
こうなると、増々新元号が何になるか分かりません。
そもそも元号とは一体いつから決める事になったのでしょう。
元号の始まりは前漢の武帝
元号の歴史は非常に古く、前漢の武帝時代に始まったとされています。
武帝は紀元前156年前の中国で皇帝をしていた人物です。
元号は西暦が始まるより前の時代に使われ始め、皇帝が領土や領民を時間的に統治するシンボルとして用いられました。
この元号はアジアの漢字文化圏に伝わり、最初に日本で使用されたのは645年の孝徳天皇が定めた「大化」になります。
その後、改元は幾度も行われ、「平成」は「大化」以降247番目の元号となります。
なお、元号の使用を広めた中国では、現在元号は使用されていません。
明治以前、元号は天皇の即位以外に自然災害やおめでたい兆しがあった時などにも改元されることがありました。
しかし、明治以降は皇室典範によって、天皇一代で元号は一つとなる一世一元制が定められ、さらに登極令で改元について時期や方法なども決められました。
戦後、皇室典範と登極令は廃止されましたが、昭和54年に元号法が制定され、新たに元号の定め方と改元の時期が制定されました。
新元号に採用されるには条件がある
新元号の発表は4月1日の午前11時半ごろ、発表は菅官房長官が記者会見で行うと予定されています。
なお、新元号に採用されるには、いくつかの諸条件をクリアする必要があります。
・常用漢字を使用
・1文字の画数は多くても12~15画
・頭文字が「M/T/S/H」になるものを避ける
・民間の元号予想ランキングの上位はなるべく避ける
・人名に多い2文字は避ける
・大企業と同じ名称も使わない
常用漢字の使用ということは、常日頃から見慣れた漢字が候補になってきます。
元号は生年月日の記載に付いてくるものですので、小難しかったら困りますよね。
画数は多くても12文字から15文字とありますが、確かに画数が多いと小さい子供には難しくなってしまいます。
12文字程度の漢字ですと、森・街・棒・普などがありますが、これらの漢字よりも見た目すっきりの漢字がならびそうです。
安久も避ける予定
ネットでは、「安久」という文字が新元号か?と話題になっていましたが、「安久」はソフトウェア会社が検索エンジンパッチリリース発表原稿に仮置きで置いていた元号をそのまま掲載してしまったという事でした。
この「安久」も俗用の一種とし、避けられるようです。
新元号の決め方
新元号の考案者については、実は新元号決定後も公表されない方針です。
ただし、以下の条件が元号選定手続きで決まっています。
・総理大臣が高い識見を有する人を選んで、候補名の考案を委託する
・委託する考案者の数は数名
・考案者は候補案を2ないし5提出
・候補名については意味や典拠を説明する
この様にして出された候補の元号名は、官房長官が整理・検討し、総理大臣に報告し、「原案」としてさらに絞られます。
その後、各界の有識者、衆参両院の正副議長からの意見聴取、全閣僚会議の協議、閣議で元号を定める政令として決定し、初めて発表されます。
なお、今回有識者会議のメンバーとして報道されている主な方は、以下の方たちです。
・山中伸弥教授 ノーベル生理学・医学賞
・林真理子氏 作家
・宮崎緑教授 千葉商科大学
・榊原定征氏 前経団連会長
・寺田逸朗氏 前最高裁長官
メンバーの一人である宮崎緑さんは、1982年にNHK「ニュースセンター9時」で初の女性キャスターに就任した方です。
生前退位は明治以降はじめて
今回の元号改元は平成天皇の生前退位によるものです。
天皇陛下が天皇を退位すると、上皇という称号になります。
そして、日本は江戸後期以降約200年ぶりに天皇と上皇が存在するという時代を迎えます。
新元号の予想ランク上位は使わない方針が発表され、新元号の決め方や決める人などルールはあるのか調べてみました。
新元号は考案者が何人かいて、新元号が発表されても考案者は明らかになりません。
数々の有識者の意見を取り入れつつ、政府が新しい元号を政令として発表します。
新しい元号がどのような名前になるか予想しておけば、2019年の4月1日の発表がより楽しみになるかもしれません。
新しい元号がどんな元号になるか、今から待ち遠しいですね。