10月31日未明に、沖縄の首里城が火事によって主要建造物が焼失したニュースは日本全国に衝撃を与えています。
首里城は沖縄のシンボルであり、今年になってようやく再建が完了しました。
沖縄に住む人達は悲しみに包まれています。
火事が巻き起こした被害状況はどのようなものなのでしょうか。
現状での画像や出火原因、またネットでのデマや詐欺情報などはどんなものなのでしょうか。
今回は、火事による首里城の被害状況や現状画像、出火原因やネットでのデマや詐欺情報についてまとめました。
首里城跡は世界遺産
首里城とは、沖縄にある城です。
かつて沖縄一帯を統括していた琉球王国の王城でした。
第二次世界大戦によって全焼したものの1980年代から復元作業が国を中心に始められ、1992年に旧来の姿を取り戻す形で復元されています。
またそれと同時にに首里城公園が開園し、観光名所として親しまれています。

そしてそれ以降も復元作業や園内整備が継続して行われ、今年の1月に全ての工事が終わったとされています。
首里城の外見や構造
首里城は日本の城ではありますが、その様相は中国の城に近いと言われています。
琉球王国は日本のみならず中国を始めとするアジアとの交流が盛んであり、その中で日本本土とは違った独自の文化で栄えており、それは城の外見や構造にも現れたとされています。
建造物は漆によって朱色に塗られており、装飾にはドラゴンが多用されています。
また日本の城に見られる天守閣は、首里城には存在しません。
首里城が火事により焼失したニュース
沖縄の観光名所として、そしてシンボルとして愛されている首里城ですが、10月31日の午前2時40分頃に発生した火事によってメインの建造物が焼失するという事件が起きています。
火事は発生から11時間に渡って継続し、4800平方メートルが焼失したとされており、沖縄県の人達を中心に悲しみの声が上がっています。
首里城で火災が発生した。
御庭(うなー)を囲む正殿、北殿、南殿の主要建造物のほか書院・鎖之間、二階御殿、黄金御殿、奉神門の7棟(計4800平方メートル)が焼失した。
未明、真っ赤に燃える首里城。目撃した住民は立ちすくんだ。
崩れ落ちた正殿の姿に、登校する子どもたちは涙した。「またこんな光景を見るなんて」。
かつて戦火に焼かれる首里城を見た高齢者は悲嘆に暮れた。
多くの県民が惨劇を悲しみ、驚きを隠さなかった。なぜこんなことが起きたのか。
首里城の警備員が正殿の中から煙が上がっているのを目撃し通報したのは31日午前2時半ごろ。
那覇市消防局は同2時41分、消防車両8台、署員31人が出動した。
その後2度にわたって各地の消防から車両や署員が追加派遣され、車両のべ53台、署員171人が消火活動に参加した。
しかし火勢は強く、鎮火したのは通報から11時間後の午後1時半。正殿は跡形もなく崩れ、首里城の周辺一帯は午後も木材が焼け焦げたにおいに包まれた。
引用元:沖縄タイムス+プラス(https://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/491926)
首里城の火事による被害状況
首里城には10の門と14の建造物がありますが、その中でも特に重要な「正殿」を中心に計7棟が焼失したとされています。
また正殿の中には琉球王国ゆかりの絵画や工芸品などの文化品があり、それらの収蔵品も同時に焼失したことになり、そういった面でも大変な損失に至ることになったと言えます。
首里城の現状での画像
輝かしい偉容を誇っていた首里城ですが、現在では焼失によって失われてしまった痕のみが、確認できる状態です。

関係者による実況見分が行われており、再建などの予定については今後の流れによって決定される見込みとなります。
首里城の火事の原因
現在でも出火の原因について詳しく調査が進められています。
報道によれば正殿内部で発火が生じ、それが燃え広がるにつれて大火事に繋がったのではとされています。
また正殿内部に発火対策であるスプリンクラーを整備していなかったことも、大火事に繋がった原因と見られています。
発火の原因についてはまだ詳しく解明されていません。
専門家によれば正殿内部での電線に過剰な負荷が掛かり、それが発火へと繋がったのではとしています。
首里城の火事に関するデマや詐欺情報
現在でも火事の原因は明らかになっていません。
しかし、ネット上ではこの事件は放火であるとして犯人について断言しているコメントが散見されます。
その犯人については、激しい対立を招いている国を中心とした犯人当てや陰謀論が主なものです。
現状では事実はまだ明らかになっておらず、上記のコメントは憶測を出ない根拠のない詐欺情報もしくはデマであるとしか言えません。
こうした大規模な災害時に、誰かの悪意とその犯人を特定して「スッキリ」したいという願望の元に、無根拠で犯人を特定するという事が起こります。
デマは二次的な被害を発生することにも繋がります。
冷静な目で事実そのものに注目し、騒ぎ過ぎないよう心掛けることが大事です。
首里城を巡る今後の動向に注目
現在では調査が進められている段階であり、復旧に関してはその後になるでしょう。
沖縄県のみならず日本政府もその復旧に乗り出すことを明言していますが、専門家によれば年単位の時間が掛かることが予測されています。
各種イベントなどの中止や沖縄県の発信力の低下など厳しい状況が続くものと見られていますが、その後にまた紅い壮厳たる首里城が復旧されることを期待したいところです。
今回は、火事による首里城の被害状況や現状画像、出火原因やネットでのデマや詐欺情報についてまとめました。
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