自動車の最高峰レースと言えばフォーミュラー1(F1)ですが、最近日本人パイロットがF1で活躍するシーンを見ていません。
それは当然で、最近では小林可夢偉選手まで遡らないと日本人選手が参戦していません。
それはおろか、去年まではアジア人という括りで見ても、アジア人パイロットが走っていませんでした。
しかし、今年は久々にアジア人からF1パイロットが誕生しました。
パイロットの名はアレクサンダー・アルボン。
アルボン選手はトロロッソチームに所属して参戦しているタイ国籍のF1パイロットです。
そして、序盤3戦で2戦連続ポイントゲットの活躍しています
P10 per Alex al termine del 1000° Gran Premio di Formula 1!
Ecco il commento del nostro team dopo la gara > https://t.co/xEbtca66ji pic.twitter.com/HoYat3QHou
— Toro Rosso (@ToroRosso) 2019年4月14日
そこで、今回はトロロッソのアルボン選手が2戦連続でポイントゲットした事、活躍するタイ人F1パイロットに焦点を当てて調べてみました。
トロロッソは日本との繋がりもある
アルボン選手が所属するトロロッソチームは、ミナルディと言うF1チームの流れを汲んでいます。
ミナルディーチームを2005年11月1日に世界的エナジードリンクメーカーのレッドブル社が買収して、チーム名もトロロッソと言う名前になりました。
チームの国籍はイタリアで、チーム名のトロロッソを英語に訳すとレッドブルになります。
日本語に訳すと赤色の牡牛です。
チームがミナルディだった時代は、片山右京選手、中野信治選手も所属していた時期があります。
また、去年から日本の自動車メイカー、本田技研工業株式会社が制作するパワーユニットを搭載しており、他にも日本との繋がりがあるチームです。
トロロッソの実力は?
Alex, Daniil and their race engineers talk about the STR14… 📺👇 pic.twitter.com/vQzQvYhtCk
— Toro Rosso (@ToroRosso) 2019年3月14日
昨年は10チーム中9位の成績と決して物凄い実力を持つチームではありません。
しかし、それには理由があります。
トロロッソチームの目的は、F1の3強チームの1つレッドブルチームの助けになると言う位置付けに存在しています。
パイロットを育ててレッドブルチームに送り込む、新しいパワーユニットやパーツの動作を吟味する等の役割を担っています。
従って、トロロッソチームのパイロットでレースに勝ったパイロットは1人しかいないと言う、謂わばF1の登竜門的な役割を担っています。
なお、トロロッソチームのマシンで勝った唯一1人のパイロットは、後に4回のF1ワールドチャンピオンになったセバスチャン・ベッテル選手です。
アルボンはタイ国籍
アルボン選手は国籍はタイですが、生まれと育ちはイギリスのロンドンです。
父親がイギリス人、母親がタイ人のハーフです。
Incredible drive @alex_albon! Started the race from pit lane, finished in P10. A well deserved driver of the day 👊 #ChineseGP pic.twitter.com/AKqiE3lUVY
— Toro Rosso (@ToroRosso) 2019年4月14日
また、タイと言えば本田技研工業とも繋がりが深い地域と言えます。
タイに生産拠点を持ち、タイの首都バンコクのサッカーチームも支援しています。
アルボンは2019年アジア人唯一F1パイロット
2019年はアジア人F1パイロットはアルボン選手ただ一人です。
アジア人パイロットと言う事で括れば、2016年のシーズン途中まで参戦していたリオ・ハリアント選手以来です。
タイ国籍のF1パイロットは2人目になります。
2戦連続ポイントゲットのアルボンの実力
車の実力は昨年のランキングを見る限りでは、下から数えた方が早いですが、そのような車で2戦連続ポイントゲットしています。
また、同じチームにロシア人パイロットのダニエル・クビアト選手が所属していますが、クビアト選手はまだポイントを取れていません。
しかも、クビアト選手は1度レッドブルチームに送り出され、レッドブルチームで表彰台に登った経験もあります。
そのような実力者よりも多く結果を出しているアルボン選手の実力は高いものと推察されます。
GP3ではルクレールのライバル
F1で今をときめくパイロットと言えば、フェラーリチームに所属するシャルル・ルクレール選手と言えるでしょう。
4度のF1ワールドチャンピオンを誇るセバスチャン・ベッテル選手と互角の戦いぶりに、レッドブルチームのマックス・フェルスタッペン選手と、どちらが早くワールドチャンピオンを取るのかと思う方も少なくないはずです。
#Seb5 and #Charles16 ahead of #ChineseGP: "The mood in the team is very good" https://t.co/UYba0LySCi#essereFerrari 🔴 #Race1000 pic.twitter.com/jEM31PwD7Q
— Scuderia Ferrari (@ScuderiaFerrari) 2019年4月11日
そんなルクレール選手と、ほんの数年前にGP3と言うF1の2階級下のカテゴリーでチャンピオン争いをしていたのがアルボン選手です。
当時のアルボン選手とルクレール選手の戦いを見ていたら、思わず胸が熱くるなるのではないでしょうか。
ルクレール選手は一足早く、F1の3強チームの1つのフェラーリチームに籍をステップアップしました。
しかも1年でステップアップと言う離れ業を成し遂げました。
果たして、アルボン選手はレッドブルチームにステップアップできるのか、そして再びルクレール選手とチャンピオン争いが出来るのかが楽しみな所です。
フォーミュラーEパイロットを選ばずF1パイロットへ
そんなアルボン選手ですが、昨年のシーズンが終わる頃はフォーミュラーEに参戦すると見られていました。
すでに、フォーミュラーEの日産チームと契約をしていた模様ですが、契約を破棄してF1に参戦しました。
最近はF1パイロットからフォーミュラーEに転籍するパイロットが多い傾向ですが、アルボン選手はF1パイロットを選ばれました。
トロロッソチームとアルボン選手の活躍が楽しみ
トロロッソは昨年から本田技研工業のワークスチームとして活動を始めたので、今後の伸び代が期待される所です。
また、アルボン選手においても2戦連続ポイントゲットしたと言うことは、実力がある証拠として捉えるのが自然な流れです。
今後のトロロッソチームとアルボン選手の活躍も楽しみにF1観戦を楽しまれてはいかがでしょうか。